村野武範(俳優)さんと対談

村野武範

村野 亀田社長は、これまでずっと介護業界を歩んでこられたのですか。

 

亀田 いえいえ。私はもともと10年弱、演劇やCMなどのナレーションを担当していたんです。日本を代表する喜劇役者の作品にもナレーターとして参加するなど、数多くの作品に携わらせていただきましたね。それ以後は、病院のリハビリ室で働くようになり、そこである時に利用者さんから「あなたのような方に介護の世界に飛び込んでもらいたい」というお言葉をかけていただきました。それをきっかけに15年ほど前にこの世界に入ったんです。当時、ヘルパーの資格はなく、介護業界は未経験。それから資格取得に励み、介護現場で充分経験を積んで、2010年に『アガペの里介護ステーション』を立ち上げました。
 

小泉 私は長年アパレル業界を歩み、そうしたキャリアを社長に評価してもらい、こちらに移って管理者というポジションに就くことになったんです。介護業界は制度によってがんじがらめになっていますが、その中で法律を遵守しながら事業所を運営していくよう管理するのが、私の役目なんです。
 

村野 こちらの介護事業所では、どのようなサービスを?
 

亀田 大阪府下一円をエリアとして、高齢者や障害者の方々を対象に、訪問介護サービスを行っています。他にも、居宅支援サービスや福祉用具のレンタル・販売など、在宅福祉に関するサービスを総合的に行っています。各家庭のニーズに合わせて、階段に手すりをつけたり段差をなくすなど、バリアフリー住宅への改装も行っていますので、不自由を感じていらっしゃる方はお気軽にご相談いただきたいですね。
 

村野 どういった思いで介護サービスをされているのですか。
 

亀田 やっぱり、お年寄りであっても障害者の方であっても、住み慣れた町で安心して暮らしていきたいと望むものでしょう。『アガペ』はギリシャ語で、「他の人の気持ちを考える」ことを意味する言葉なんです。当事業所は「あなたの気持ちを考えながら快適な生活を実現していただくためにお役に立ちたい」をモットーに、それを実践していくことを心がけています。
 

村野 スタッフの方々にもそういった崇高な志が浸透しているのでしょうね。人材を育成する上ではどのようなことを大切に?
 

亀田 この世界は、自分がすべきことを自ら進んで探せるような人でないと務まらないんです。ですから、細かいところまで指導はせず、ポイントを伝えるだけに留めるようにしています。この業界で人の入れ替わりが激しいのは、受け身で仕事をしている人が多いというのも一因としてあるのではないでしょうか。主体的にできればとてもやり甲斐のある仕事ですし、当事業所のスタッフには是非ともその醍醐味を味わってもらいたいですね。私や管理者の小泉がそうであるように、この業界には様々な経歴をお持ちの方がいます。介護職は未経験であってもやる気さえあれば大きな力となれますし、そんな人たちを温かく迎えられる事業所でありたいですね。
 

村野 最後になりましたが、今後の抱負をお願いします。
 

亀田 あと十数年すると65歳以上の高齢者が3600万人になると予想されています。もしそうなれば、介護保険は破綻して高齢者は行き場をなくしてしまいかねません。その時が来ることを見越して、近々介護と医療を融合したスケールの大きな施設を立ち上げたいと、他の介護施設と提携して実現に向けて動き出しています。医療・介護スタッフと共に地域のボランティアにも参加してもらい、地域が一体となって高齢者や障害者の方を支えていけるような施設にしていきたい。その目標を見据えつつ、これからも一人ひとりの利用者さんが求める最大限の介護サービスを提供していきたいですね。


対談を終えて.

「過酷かつ将来の先行きが不透明な業界だからこそ、自らのビジョンを明確に打ち出して力強く事業所を牽引しておられる亀田社長の姿は凛としていて頼もしく見えました。今後さらに業界を取り巻く状況は厳しさを増していくそうですが、社長がいらっしゃれば地域の高齢者や障害者の方も安心でしょう。期待されている分だけ苦労は尽きませんが、お身体にご留意されて頑張って下さい」(村野 武範さん・談)